2014年のわたしの物語
2018年 6月15日
私は一心に祈りました。
日常があまりに辛すぎて、何とかしなくてはと焦りがあったのです。
深い深い瞑想、心の奥から、外側の世界が消えてしまったかのような深井場所に潜り、祈りました。「私は覚醒する」と。
2013年の私は体も気持ちも重くて苦しくて、変わりたくて仕方なかったのです。その時に出会ったある一冊の本に、価値観が変わるほどの驚きを感じました。
存在を許された感じがしました。その本のテーマは「悟り」です。
どこへ行くこともなく、何を求めることもなく、いまの私で救われている、と。
本を読んで、著者の講演会へ参加するという考えはそれまでの私にはありませんでした。どこかの特別な選ばれた人たちだけが、直接著者に会うことが許されているのだろうと考えていました。
その年の私は違っていました。
自分を変えたい。まだ表れていない自分があって、それを出したくて仕方がない、そんな気持ちが強くありました。
自分が会いたい人に、会いに行くと決めて、人生を変える一冊となった著者の講演会へ出かけたり、その著者と同じ傾向のテーマを伝えている人たちに、どんどん会いに行きました。
私は私を知りたい。
私はこの世の真理を知りたい。
私は、私になりたい。
疑ったり、迷ったり、混乱している私ではなく、私を生きたい。
そんな強い気持ちが、行動を支えていました。その期間の出会いは不思議でした。
初めて会う人たちでしたが、思い過ごしでないほど、出会ったときから強烈にご縁がある人達なんだということが分かりました。
初めて会ったのに、目がバチッと合い、お互いの目が全く離れなくなり
目が見開いたり。前から知っている、と言われたり。
そんな出会いの中で、覚醒の相談をしていると、それぞれ持っているスキルやワークなどを私に施してくれました。その経験と関係あるのかないのか、2015年の春に1か月間の覚醒体験を経験しました。
覚醒体験中は、安心と至福に包まれていました。何か特別な私になったわけではなく、もともとあった私が世界の100パーセントを満たしているようでした。やっと私に戻れた。もう死ぬまでこのままだと安心しきっていた時に、1か月でその経験は終わってしまいました。
覚醒体験が終わった後は、「経験した特別な私」にしがみつくようになり、それと同時に至福を失った喪失感があまりに辛くて、つらくて孤独な時間を過ごしました。
その孤独感や喪失感を埋めるように、何かに夢中にならなければ時間が過ごせないため、知り合いにホームページを作ることでその苦しみを埋めていました。ホームページを作ることは誰かの喜びになることで、自分を満たしてくれました。
そしてホームページ制作は様々な人と私をつなげてくれました。私が憧れていた人たちのホームページを作らせてもらえる機会があり、とても大変な作業でしたが、楽しみながらやっていました。
しかしホームページを作って一緒に仕事をするようになると、憧れていた人たちは覚者や聖人ではなく、生身の人間だということも徐々にわかり始めました。
私が勝手に幻想を抱いて、その幻想が崩壊すると一人でショックに陥りました。
その幻想の崩壊は、他人に起こっていたのではなく、自分自身への幻想の崩壊でもありました。
相手から見せられた幻滅は、自分の中にあって気が付かなかった自分の闇でもありました。自分の闇に直面して、闇を認めたとき、問題は相手ではないことが分かりました。
ホームページの制作をしている期間は、お金、人気、恋愛、の自分の闇を見せられた期間でした。ホームページ制作はその時の生活を支えてくれはしましたが、大好きな人たちのホームページを作ることが一番の目的だったため、それが終わると、ホームページ制作もあっさりと終えてしまいました。
誰かのお仕事の手伝いをすることを、一つ一つやめて行きました。おもしろくて夢中になっていた仕事でしたが私を生きている感覚が徐々にうすれて来ていました。
正直なことを言うと、自分の名前で仕事がしたくなっていたのです。